CHAOS;CHILD SilentSkyEnd

各ヒロインルート、読了…!

ヘッドに比べて随分長かったな、と思っていろいろ見てたらシュタゲの1.5倍のテキスト量とのこと。
そりゃ多いわ…シュタゲ実際にはやってないけど…
 
やった順番に感想。
 
雛絵編。
BADENDがBADに思えなくて、表示が出たとき「えっ?」ってなった。
こっちの方が雛絵も拓留も助かる良いエンドでは…?
実際の終わりは、拓留は雛絵を守って死亡、雛絵もそれを受け入れられずに自分の世界に閉じこもって…と、悲惨な感じ。(これ、全部読んだ後だと閉じこもった先にさらに閉じこもるってどうしようもないオチなんだな)
TRUE読んだあとの「全員早老症」ってのがわかったあとだと、拓留と雛絵がいちゃついてるときに通りすがりの女子2人が「あんな風になれたら良いな」みたいなことを言ってた意味がわかったよ…このセリフ突然すぎて引っかかってたんだ。
雛絵編読み始めてから雛絵のこと好きになってたので、BADENDでも良かったのに、なんて考えてしまった。
多分、一番「普通」な女の子だったんじゃないかな。
 
うき編
これは、うきの能力がずるい。あとBADENDの種類が多い。
ENDも2つあるし、優遇されてるうきちゃん。
優しすぎた故に能力を使って「優しい世界」を作りあげてしまった。
それでもそれは良くない、と思ったから2人のうきちゃんが最後は対立することになってしまった。
これは誰かの妄想の世界、と言うのは割とすぐわかるけど、タクの妄想を具現化してたと思ったらうきちゃんのだった。考えてみたら「新聞部に仲良く溶け込んで」「恋人も作って(蒼崎夢として)」「学生生活を楽しんで」って、うきちゃんの夢だよね。
タクがうきちゃんを介護するエンドも、メリバ好きとしてはアリかなって。
 
華編
超!強い!力士シール!
笑いながらドン引きな絵面でしたわ…
一番ありえない終わり方をした…けど、ここで華が能力持ちであること・喋らない理由が発覚。
そいや華が「何」を望んだのかは特に書いてなかったかな。
ポータルが増えた理由は明言されてなかったけど、エンスー2知ってる人が多かったから反響したってことで良いのかしら。
あと、ヘッドのタクが出てきたのでちょっとテンション上がったよね、今何してるんだろ、彼。
タクがすべてを諦めようとする中、「乃々先輩を助けたい!」ってきっぱりと言いきる華。喋らないだけで、中身はこんなに熱くて人想いの優しい子だった。
華、すごい能力を持ってたし彼女の魅力が伝わる話だったけど、この魅力が本筋に全く絡まないのが謎。
 
乃々編
乃々の素性については、中盤でわかった。「目の前で死んだ」が嘘で、それでも死んでることを主張するとなるとそうなっちゃうのかしら、と。
それでも拓留を付きっ切りで看病して、リハビリに付き合って姉として接してきたのは「泉理」の真実なんだよなぁぁぁと思ってたので、拓留が「嘘」に対して責め立てるのは辛くて見てられなかった。
でも拓留が「家族には嘘をつかないこと」に執着しているのもわかるから、「誰が悪い」って全部決められないもどかしさ。
世莉架はこのルートだと終始本性むき出し。拓留の望みを叶える、と言いながら拓留の周りをとりまく「愛」を切り捨てようとしていた。それなのに最後の最後、拓留が泉理を受け入れて「泉理と生きていく」と決めた時に、自分を切り捨ててしまうんだもん。
どこまでも拓留のことしか考えてなかった。
このルートは乃々編であり、泉理編であり、世莉架編でもあったんじゃないかなー。

世莉架編
そして満を持しての世莉架ルート。
今までの話をどうつなげてまとめるのか、とドキドキしていたら、視点は生まれ直した世莉架。
舞台から降ろされて、「傍観者」として拓留に向き合うしかできなくなった世莉架。
彼女が自分の存在に疑問をもって、拓留に「初めて」向き合ったとき、泣いた拓留を見て私も泣いた。
嬉しそうだけど「どうして来てしまったんだ」と思ってたんじゃないかな。
殺人者として罵られても受け入れて。
ラスボス和久井先生は華編で見たから驚きはないけど「快楽」の佐久間に対して「論理」の和久井って感じ。
能力を手放した拓留と、普通の女の子の世莉架が対峙して無事で済むのかハラハラしたけど、そこは拓留の口のうまさ…というか、交渉力。
最後は世莉架を無視して、追い返してしまうことでまた舞台から降ろしてしまう。
帰りに立ち寄ったヒカリヲでのミュージカル。
きっと観ながら、拓留のことを思い出した…んだと思う。
自分が抱いていた拓留への想いとか、最後に拓留望んだこととか。
他の女子4人が帰還して拓留を想いながら青空に向かって歩いて行くシーン、弁護士を目指すという結人、拓留を「観測」し続ける久野里さん。みんなの拓留への想いに涙腺を刺激されっぱなしで。
そして最後の拓留の移送シーン。
お互いがお互いを「知らない」と言うシーン。
世莉架はきっと「知って」いた。
知っていたから知らないって言った。
お互いに離れていくからこそ「一緒に生きて」行く。
もー!最後の文章でさらに泣いた泣いた。

しかし、伊藤君と結人が立ち絵すら最後なかったのはちょっと寂しかったな。
伊藤君は入院中で絡ませられなかったんだとは思うけど、拓留の親友が最後ちょっと触れられるだけってのは。
伊藤君、バカやってまっすぐで、好きなキャラクターだな。
だから結衣の時は本当に辛かった…名前繋がりで結衣にも愛着がわいてたからさ。

全部のストーリーを読んで、とても好きなお話だった。
人が人を想うこと。
だからうまれる嘘。本当。
何かになりたいこと。
特別になりたいこと。
願うこと、叶えること。

いっぱい考えることができたと思う。

カオスヘッドももちろん好きだけど、シナリオの厚みはこちらのが上に感じる。

これからノベライズ、公式本、アニメ、映画と追っていこうと思う。
まだまだ彼らがどんな風に生きているのか、観たい。